Subject: 方舟の謎が解けてきた【ネタバレ解禁】 (w/ 2014/12/22のヤマトークの感想)
Keyword: 【▲→トーノZERO→アニメ感想→宇宙戦艦ヤマト】
URL: http://mag.autumn.org/Content.modf?id=20141223093510
名前: めとろん
本文:
トーノ様こんばんは。
鋭い分析と感想、ありがとうございます。
後出しジャンケンの様で恐縮ですが、私は初日に見終わった時点で「あっ、これは『バーガーのヤマト』なんだな」と思いました。
ヤマト2199の外伝かスピンオフなんだと割り切ったおかげで、作品としては素直に面白かったです。
「強いが弱い敵」「幻影のホテル」の分析、流石です。
私などは、バーガーが見た景色は戦艦大和じゃなくドメラーズかなあ...なんて考えてるだけだったので。
トーノ様が仰る様に、「ヤマト2199 星巡る方舟」なんていうタイトルだから中途半端なんですよね。
いっその事、「逆襲のバーガー」なんて副題にした方がスッキリしたのかも。
「ここは逆襲のバーガーではなく、バーガの逆襲ですよ。カーンの逆襲風に」
「おいおい」
「結局この映画は最終的にバーガーですね」
「出渕総監督のバーガー愛の発露?」
「あい」
それはさておき §
「近距離戦闘でパルスレーザーでメガルーダを穴だらけにするのは、日清戦争的なイメージだろうね」
「日清戦争って?」
「日本海軍は小口径の速射砲で海戦に勝ってしまったのだよ。三景艦の巨砲はあまり役に立たなかった」
「分かった。日本三景とヤマトがコラボする理由がここにあるのだね?」
「そうなのだろうな」
「で、主力艦どうしでチェーンデスマッチやったの?」
「やってねえよ」
「つまり、方舟は相変わらず良いところと残念なところがあるわけだね?」
「パルスレーザーでの対艦戦闘は○。しかし、それが敵艦の装甲を撃ちぬいているかのような描写になると分からない。チェーンデスマッチに至っては完全にアウトだろう。共倒れの危険性が高い。近距離では兵装の破壊力も命中率も上がってしまう。船体が激突するリスクも跳ね上がる。そして、ヤマト的に言えば共倒れは引き分けではなく敗北だ」
「コスモリバースを地球に持ち帰れなかった時点で負けが確定するわけだね」
「ダガームはバカなのでヤマトは勝てたが、そんなことは戦闘で常に期待できることではない」
「つまりヤマトでも勝てる敵が設定されたご都合主義?」
「そう言って馬鹿にしたものではない。昔からヤマトにはそういうご都合主義の敵が続々と登場してきた経緯がある。波動カートリッジ弾で沈むゴルバとか」
「波動エネルギーが漏れた程度で突破できる脅威のニュートリノビームとかだね」
メシの意味 §
「重大なことに気づいた。この映画最初に沢村が大声で強調しながらメシーメシー言っている」
「それがどうした」
「【メシー】とは【めしい】に通じる。【めしい】とは目が見えないことだ」
「それがどうした」
「ヘレン・ケラー登場の布石」
「なんだって!?」
あしたはどっちだ §
「SBヤマトの後はクールダウンであしたのジョーの実写リメイク映画を見て終わったが、実は方舟が終わりつつある今、TVで同じあしたのジョーを放送して見てしまった。奇妙な偶然だ」
「それで感想は?」
「昔見た時はイマイチだった。ちょっと綺麗すぎる」
「今は?」
「今見ると確かに綺麗すぎるけれど、それでもそんなに悪い映画でもなかった」
「結局それにどんな意味があるわけ?」
「実は映画の期待度が昔と今では違っている」
「その意味は?」
「劇場であしたのジョーを見た頃は、凄い映画を見るのが日常化していたので、その水準よりは劣ってしまった。でも、今は見ている映画の水準が落ちている。それらと比較して、このあしたのジョーはけして劣っていない。そういうことだろう」
「それはどういう意味だい?」
「最近古い映画を良く見るが、技術が稚拙だったり、無駄なカットが残っていたりして、面白い映画でも刺激が足りない傾向にある。新作でもFURYとかね。シャーマンで地獄巡りをして楽しい映画だが、ストーリーはやや単調。本当に地獄を巡るだけで、悲惨さが飽和してしまう」
「じゃあ、イマイチな映画は捨てて凄い映画だけ見ろよ」
「それが出来れば苦労はしない。映画は見るまで分からない。オタクの感想は全く当てにならない。そもそも、資料として見ておく映画には【面白い】【面白くない】という価値観はあまり当てはまらない」
「1カットでもグラマンマラード飛行艇が出れば見るわけだね」